事例紹介
事例:病院の省エネ

事例3.病院

熱源(吸収式冷温水発生機)の更新を検討のため省エネ診断を依頼

業務の実施方針

改修プランを4つ提示

  1. 施設の要望に沿った熱源の更新(老朽化対策、初期費用圧縮プラン)
    • 吸収式冷温水発生機の高効率化
    • 炉筒煙管ボイラー貫流ボイラー化
      ※省エネ効果は低いが、初期投資は圧縮できる。
      ※既存設備からの変更が少なく、設計負担が軽減
      ※エネ合設備単位の対象機器
      ★補助率:設備の1/3(実質、事業費の1/6程度)
  2. 補助金活用を目指した中央熱源のエネルギー転換
    • 吸収式冷温水発生機: →:空冷チラー(エネルギー転換)
    • 炉筒煙管ボイラー: →:貫流ボイラー化(1と同様)
      ※単なる置換え更新ではなく、エネルギー転換を行い省エネ効果を高める
      ※既存設備から設置場所等の変更が発生、設計検討が必要
      ※エネ合では設備単位に加え事業場単位も検討できる
      ※ASSET等、他の省庁の補助金検討も可能
      ★補助率:1/3
  3. セントラル空調方式から個別空調方式に変更
    • 吸収式冷温水発生機の冷温熱相当分を個別PAC化
    • 吸収式冷温水発生機、冷却塔、冷却水ポンプ系統を不使用とする
    • 炉筒煙管ボイラー: →:貫流ボイラー(1.と同様)
      ※個別PAC化を図ることで省エネ効果を最大化し、メンテナンス負荷も軽減
      ※大規模工事となるため、事前計画に時間を要する
      ※照明のLED化等も含めるとエネ合の大規模 改修事業に相当、ZEB_Orientedに該当する可能性あり
      ※補助金の適合範囲が広がることで改修の確実性が向上(補助金採択可能性アップ)
      ★補助率:1/3
  4. 検討しうる最大限の省エネ化
    • ヒートポンプ給湯機の最大活用、残りの負荷は貫流ボイラー化
    • 冷温水ポンプのINV制御
    • そのほかは削減プラン3と同様
      ※空調に加えて給湯もエネルギー転換
      ※大規模工事となるため、事前計画に時間を要する
      ※照明のLED化等も含めるとエネ合の大規模 改修事業に相当 、ZEB_Orientedに該当する可能性あり
      ※その他、空調機器の見直し、冷熱負荷の見直し(チラー)、換気風量見直し、外皮断熱改修(ペアガラス、断熱材の追加等)を行うことでZEB_readyの要件を満たす可能性あり
      ※それに加えPV設置し防災性を向上させることでレジリエンス型ZEB事業の可能性あり
      ★補助率:1/3~2/3

活用補助事業

地域の防災・減災と低炭素化を同時実現する自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業

設計コンセプト

災害時に必要な電力を供給可能な設備であること
平常時に省エネ効果が最大発揮できる運用改善の仕組みとすること

  • 災害時に蓄電池からの電力により1日安定稼働できる設計で、再エネにより継続的に利用可能
  • 災害時に必要な最小限の電力量の算出(エリアは広く点灯量・点灯時間は最小限に)
    • 使用頻度の少なく高額な蓄電池は最小限の容量として設計
    • 太陽光は蓄電池に接続可能で且つ対象エリアに設置可能な最大限の容量とする
    • LEDは最大量(選定されたエリアの全照明)
    • 点灯量や点灯時間を調節するため照度見直しや調光方式を一部採用
    • 蓄電池は最小限の容量選定
    • 施設、部屋、設備ごとに細かな運用ルールの設定
    • 太陽光は施設の使用量を超えない基本設計
  • 平常時は省エネ効果だけではなく電気の最大需要電力(ピーク電力)を抑制して基本料金を削減
    • 蓄電池の最大限の活用(非常時のみの使用ではなく通常時に活用)
    • 使用電力が高くなってきたら自動的に放電

コンセプトに合わせたシステム設計を提案

  • 全館LED化、PV38.4kW
  • 蓄電池32kWhを導入
  • 特定負荷:各エリア照明・誘導灯を設定

事業実施体制のサポート

  • 協力業者の紹介
  • 要件に合う機器選定のアドバイス